2007年 09月 06日
再びの秋によせて。
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例えば、
陽が踊る樹々の葉、
噴水のしぶきがはねる石、
波に眠る埠頭の船、
そして、人々の笑顔。
そんなものを眺めている時、思う。
形あるものはすべて消えるのだと。
それでも、
そこにあった記憶は、
確かに生き続けていくのだと。
昨年の今頃、
Webで出会った大切な友人を突然亡くして、
たくさん泣いて、
いろんなことを考えて、
ずいぶん長い間考えて、
自分が、変わったような気がする。
少し先のことばかりを考えていた私。
こうなったら、こうしよう。
ああなったら、こうなるだろうか。
そつなくこなす術。
一見、慎重に何かに向かっているようだけれど、
でもそれは、同時に、ほんの近くにある
小さな新しい「今」を見逃すことであったのかもしれない。
ねぇ、ゆっくり、やってみようか。
まず、やってみようか。
先の先を憂いてないで。
ぼんやりでも、きっと何かが見えてくるから。
かっこ悪くたって、いいじゃない?
たくさんの夢を持っていただろうその友人が
残してくれたのは、
言葉ではなく、そんな想い。
何かに急かされるように過ごしているけれど、
この1分に囚われることはないのかなって。
何であれ、真っ直ぐやってみて、
それでうまくいかないところがあったら、ああ残念、
でも、まぁ、こんなこともあるかなって。
そんな風に思えるような自分でありたい。
ブログを始めたきっかけかも。
自分の想いをぱらりと蒔いて、
そのひとつぶが誰かの目に止まって、
ああそうか、と、
思ってくれることがあったらと。
そしたら何かが変わるかもしれないと思ったから。
自分が、その人が、その周りの誰かが。
いろんな人がいて、
いろんなことがあって、
びっくりするようなこともあるけれど、
でも、百年後にはみんな「一緒」。
そう思えば、ちょっぴり気持ちが楽になる。
だから、かっこつけること、ないよね。
こうして想いを語れる時間があるだけ、儲けもの。
ちょこっと勇気を出して、深呼吸。
顔を上げてみれば、
空の色も、風の温度も、匂いも、
毎日違って、毎日変わる。
きっと自分も、変わってる。
できれば、たったひとつでも、
どんなにささやかでも、
小さな芽吹きに繋がりますように。
そして、
大事なものをくれた友人に、
ありがとう。
写真:サツマイモ君、伸びてます。
by ashi-bann
| 2007-09-06 00:08
| 日記だかエッセイだか